過去の友人関係って意識しないと簡単に錆つくよねという話

 たまには音楽以外の話も書いてみようかないうことで、最近感じた友達との関係性についてのことを忘れないうちに文章に残しておきたいと思います。

 

 多くの人にとって、「楽しい」以外の思い出がほぼ無い無敵だった時代って多分あると思うんですよ、何をやってても爆笑みたいな感じの。僕にとってのそれって大学時代の4年間なんです。で、そうなると必然的にその4年間で出会った友達って今でも全員めちゃくちゃ大事なんですね。だから、大学を卒業するときは「あー、こいつらとはこれからも頻繁に会うだろうし、これからも関係性が変わらず続いていくんだろうな」なんて漠然と思ってました。で、いざ大学卒業してみてどうだったかというと、最初の1年はそこそこな頻度で誰からともなく集まってたのが、2年目、3年目…と、年数に反比例する形で会う頻度が減っていきました。で、会う頻度が減るにつれて共通の話題も減り、そのうち会うことも若干億劫になってまた頻度が減って・・・というスパイラルに入っていった訳です。

 

 でもこれってある種当たり前のことで、大学を卒業すればそれぞれ就職したり家庭を持ったり新しい趣味を持ったりして、限りある時間に過去の友人が入り込む隙間ってどんどん減っていく訳で、要はみんないっぱいいっぱいなんですね、目の前のことで。そうなれば共通の話題が減っていくのも当然で。でもそれこそ、いつまで経っても過去にしがみつくのも考え物だし、上にも書いた通りこれは仕方のない流れだと思うんですよ。とはいえ、ある時期を一緒に駆け抜けた友人と「時間がない」とか「タイミングが合わない」ということだけがきっかけとなって疎遠になっていくのはちょっと寂しい気もします。それこそ、定期的に会っていた結果、お互い環境の変化によって考え方とか居心地の良さにすれ違いが生じてそのまま疎遠になっていく…みたいなのはどうしようもないと思うんですよね。だって、環境が変われば人間の内面もある程度の深さのところまで変わるし。その時同じ環境にいてその同じ環境という文脈を共有していたからこそ関係が繋がっていた友達は、お互いの環境が変われば合わない部分も出てきて徐々に疎遠になっていくのは自然なことかなと思います。それは全然悪いことでも罪なことでもないし、むしろある期間をめちゃくちゃ楽しく駆け抜けたならそれはそれでめちゃくちゃ尊いことだと思います。一方で、そのときの文脈だけじゃなく、もう少し深いところで馬が合って仲良くなった友人に関しては、環境が変わっても考え方とか居心地とかってそこまで変わんないはずなんです。だからこそ、お互いのタイミングのすれ違いだけが原因で関係が希薄になるのはもったいないような気がするのです。

 

 ちょっとごちゃごちゃしてきたので言いたいことを整理すると、まず学生時代の友達との関係性が徐々に希薄になっていくのはある種当然なこと。だけど、そもそも学生時代の友達って大きく分けて二パターンあって、一つがその時同じ環境にいて、近くで同じ文脈を共有していたからこそ仲良くなったパターン。もう一つが出会う場所関係なくコアの部分で気が合って仲良くなったパターン。で、前者に関してはお互いの環境が変われば関係性も変わって希薄になっていってしまう。一方で後者に関しては、環境が変わっても基本的には関係性は変わらないはずだけども、時間的制約とかが原因で関係が希薄になっていってしまう。結局、ある瞬間どれだけ仲の良い友達だったとしても、環境とか時間的制約によって、関係性ってびっくりするくらいいとも簡単に錆ついてしまうみたいなんです。ただ、これが言いたかったんですが、裏を返すと、後者の友人との関係性は意識的に定期で会ってお互いの話題をアップデートしたり時間を共有したり、要は錆つかないように定期的に油を注せばいくらでも継続していけるんですよね。

 

 そんなことを考えつつ、昨日は大学時代の親友としばらくぶりに飲んできたのですが、やっぱり根っこの部分で馬が合ってる友達って、10分くらいで大学時代みたいに戻れるもんだなと改めて実感した訳です。そんなこんなで、これからはもうちょい会いたい人には意識的に定期で会って関係を錆つかせないようにしないといかんなと思った次第です。皆さんも、しばらく会ってない友人がもしいたら意識的に会ってみてはどうでしょうか、いや、何様だよって感じですが。